永遠のライバルが手を組む?AppleのSiriがGoogleのAIを採用する日も近い?

永遠のライバルが手を組む?AppleのSiriがGoogleのAIを採用する日も近い?
2025年8月29日

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「Hey Siri、明日の天気は?」なんて気軽に話しかけているiPhoneユーザーの皆さん、大ニュースです!あの Apple が、なんと Google の AI技術「Gemini(ジェミニ)」を Siri に組み込むことを検討しているという報道が飛び込んできました。

え、ちょっと待って。AppleとGoogleって、いつものライバル関係じゃなかったっけ?そんな疑問を抱いた方も多いはず。今回は、この驚きのニュースを掘り下げて、私たちのスマホライフにどんな変化が訪れるかもしれないのか、一緒に考えてみましょう。

これまでのSiriは正直言って…ちょっと物足りなかった?

まず率直に言わせてもらうと、Siriって「惜しい子」だったんですよね。2011年にデビューした時はそれはもう画期的で、まるで未来がやってきたかのような感動がありました。でも、時が経つにつれて「うーん、思ったような答えが返ってこないなあ」という経験、皆さんもありませんか?

「近くのおいしいラーメン店教えて」と聞いたら、なぜか全然違う場所のお店を教えてくれたり、複雑な質問をすると「ウェブで検索しました」と言って結局Safari を開いてくれるだけだったり。愛らしいんだけど、なんだかもどかしい。そんな関係が続いていました。

一方で、同じ頃に登場したGoogleアシスタントやChatGPTなどは、どんどん賢くなって自然な会話ができるように。正直、「Siriも頑張れ〜」と心の中で応援していたユーザーも多かったのではないでしょうか。

AppleがこのGemini採用を検討しているのは、まさにこの「Siriの物足りなさ」を一気に解決するための大胆な一手なのかもしれません。

永遠のライバルが手を組む理由:実は合理的な判断?

ここで「なんでライバル同士が?」という疑問が湧いてきますが、実はこれ、ビジネス的にはとても合理的な判断なんです。

まず、AI開発って想像以上にお金と時間がかかるんですよね。Googleは検索エンジンで長年培ったデータ処理技術と、最近のAI開発競争でかなりの投資をしてきた実績があります。一方のAppleは、美しいデザインとユーザー体験に特化した製品作りが得意。

つまり「餅は餅屋」理論で、AppleがゼロからGoogleレベルのAIを開発するより、Googleの技術を借りて、Apple らしいユーザー体験に仕上げる方が効率的なんです。

実際、両社は過去にも協力関係を築いています。iPhoneのデフォルト検索エンジンはGoogleですし、GoogleマップもiPhoneで使えます。表向きはライバルでも、お互いにメリットがある部分では手を組む。これって、大人の関係って感じがしませんか?

それに、ユーザーとしても嬉しいじゃないですか。Appleのプライバシー重視の姿勢と美しいデザインに、Googleの最先端AI技術が組み合わさるなんて、いいとこ取りの夢のコラボレーションです。

新しいSiriで私たちの生活はどう変わる?

さて、もしこの計画が実現したら、私たちのスマホライフはどんな風に変わるのでしょうか?想像するだけでワクワクしてきます。

まず、会話がもっと自然になりそうです。今までのSiriは「コマンドを受け取って実行する」という感じでしたが、Geminiの技術が入れば「本当に人と話しているような」やり取りができるかもしれません。

「今日疲れちゃった」と言ったら、「お疲れ様です。リラックスできる音楽をかけましょうか?それとも近くのマッサージ店を探しますか?」なんて、気の利いた提案をしてくれるかも。

仕事でも大活躍しそうです。「来週のプレゼン資料について、競合他社の最新情報を調べて要約して」なんて複雑なお願いも、サクッとこなしてくれるかもしれません。今まで自分で検索して、記事を読んで、まとめて…という作業が、Siriとの会話だけで完結する時代が来るかも。

料理中に「このレシピ、塩分控えめにするにはどうすればいい?」と聞いたら、手が汚れていても音声だけで的確なアドバイスをもらえる。外国語の翻訳も、もっと自然で文脈を理解したものになりそうです。

ただし、プライバシーの扱いは気になるところ。Appleは「あなたのデータはあなたのもの」という姿勢を貫いてきましたが、Googleの技術を使う以上、どうデータを保護するかは重要な課題になりそうです。

まとめ:変化を楽しみながら見守ろう

正直に言うと、この話はまだ「検討段階」の報道なので、実際にどうなるかは分かりません。でも、もしこれが実現したら、スマホとの付き合い方が大きく変わる可能性があります。

私たちユーザーにとって大切なのは、新しい技術を怖がらずに、でも慎重に見極めること。便利さとプライバシーのバランス、依存しすぎないような使い方など、考えることはたくさんあります。

でも何より、長年愛用してきたSiriが、ついに「本当に頼れる相棒」になってくれるかもしれないという期待の方が大きいですよね。

技術の進歩は止まりません。AppleとGoogleという巨人たちが手を組んで、私たちの生活をもっと便利で楽しいものにしてくれるなら、それは素直に歓迎したいところ。

さあ、新しいSiriの登場を、ワクワクしながら待ちましょう。きっと「Hey Siri」の向こう側に、今まで以上に頼もしい相棒が待っているはずです。

(参考:ロイター通信、ブルームバーグ・ニュース報道より)

芝先 恵介

芝先 恵介

メンター|生成AIスペシャリスト

外資系業務ソフト会社を経て2002年に起業、代表に就任。2013年に会社を売却し、翌年からスタートアップや大企業の新規事業立ち上げ支援に尽力。大学や公的機関での非常勤講師、DXアドバイザー、中小企業アドバイザーとしても活躍中。現在は、(株)01STARTを設立し、新規事業開発や営業DXのコンサルティング、生成AIに関するセミナーに数多く登壇。

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