ニュースピックアップ|20250530

ニュースピックアップ|20250530

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AI/スタートアップニュース週間まとめ(05/23-05/30)

大学中退者2人が業界特化型バンキングで革命を起こす「Slash」に4100万ドルの資金調達に成功

2025年05月27日

https://www.benzinga.com/news/25/05/45631553/two-college-dropouts-secured-41-million-to-revolutionize-industry-specific-banking-with-slash-backed-by-top-

ニュース要約

Victor CardenasとKevin Baiという大学中退者2人が設立したネオバンク「Slash」が、Goodwater Capitalを筆頭に、Menlo VenturesやNew Enterprise Associatesの支援を受け、3億7000万ドルの企業価値評価で4100万ドルの資金調達に成功しました。同社はスニーカー転売業者向けサービスから始まり、アディダスとカニエ・ウェストのコラボ終了による市場崩壊を乗り越え、業界特化型金融サービスへと進化しています。

新規事業への発展

Slashの成功は、特定業界に特化した金融サービスの可能性を示しています。創業者たちはスタンフォード大学とウォータールー大学在学中に、若いスニーカー転売業者が適切な銀行サービスにアクセスできないという市場ギャップを発見しました。この「ニッチ市場」への特化戦略が功を奏し、困難な市場変化を乗り越えて成長できたのです。日本企業にとっても、既存の金融サービスが行き届いていない特定業界や顧客層を見つけ出し、そのニーズに合わせたサービスを開発することで、新たな成長機会を見出せる可能性があります。

NVIDIAがスウェーデンの企業連合と提携:AI工場が経済を再定義

2025年05月27日

As Nvidia beats on earnings, its push for building AI factories drives enterpris…
www.forbes.com

ニュース要約

NVIDIAのAIチップが新興企業の急成長を促進し、ベンチャーキャピタルから数十億ドルの投資を引き寄せています。これにより、AI工場が企業変革と国家戦略を牽引する新時代が到来しています。スウェーデンの企業連合とNVIDIAの提携は、AIを基盤とした経済再定義の象徴となっており、グローバルなAI革命の重要な一歩となっています。

新規事業への発展

この提携は、「AI工場」という新しいビジネスモデルの台頭を示しています。AI工場とは、大規模なコンピューティングリソースを活用して、企業のデジタル変革を加速させるプラットフォームです。新規事業を検討する企業にとって、このようなAIインフラへのアクセスは、イノベーションの障壁を大幅に下げる可能性があります。特に、自社でAI基盤を構築する資本や専門知識がない中小企業や新興企業にとって、AI工場は技術革新を民主化し、新たなサービス開発の機会を創出するでしょう。日本企業も同様のモデルを検討することで、グローバルAI競争での存在感を高められる可能性があります。

AIは新しいUIになるのか?

2025年05月27日

Generative artificial intelligence (genAI) could drastically change how devices …
www.computerworld.com

ニュース要約

スマートフォンの終焉が近づいています。将来的にはAIアシスタントがアプリ間の壁を越えて、音声コマンドを含む横断的なタスクを実行するようになります。UIの歴史を振り返ると、1970年代のコマンドラインから、1980年代のGUI、2000年代のタッチ操作、そして音声入力へと進化してきました。現在、生成AIとAIエージェントの台頭により、アプリの孤立した状況が徐々に解消されつつあります。

新規事業への発展

AIをUIとして活用する新規事業には大きな可能性があります。ドイツテレコムのAIフォンのように、コンシェルジュのようにユーザーの要望を理解し、詳細を処理するAIアシスタントサービスの開発が考えられます。また、OpenAIのOperatorやGoogleのProject Astraのような、ウェブ上の反復的なタスクを自動実行するAIエージェントプラットフォームも有望です。さらに、パーソナルデータを安全に管理しながら、ユーザー体験をハイパーパーソナライズするナレッジグラフ技術を活用したサービス開発も注目されています。これらは既存のアプリ開発の変革をもたらし、新たなビジネスチャンスを創出するでしょう。

採用プロセスにおけるAI活用:企業の二極化する姿勢

2025年05月26日

Employers are grappling with the growing role of AI in recruitment; While some v…
www.ynetnews.com

ニュース要約

採用プロセスにおけるAI活用について企業の姿勢が二極化しています。一部の企業はAIを使用した応募を「真正性の欠如」として警戒する一方、別の企業ではAIを効果的に活用する能力自体をスキルとして評価しています。重要なのは、応募者がAIツールを創造的かつ批判的に活用して業務を向上させられるかどうかという点です。

新規事業への発展

この動向は、採用テクノロジー市場における新たなビジネスチャンスを示唆しています。例えば、「AI活用スキル評価プラットフォーム」の開発が考えられます。このサービスでは、応募者のAI活用能力を客観的に測定し、創造的思考とAIツールの組み合わせによる問題解決能力を評価します。また、企業向けに「AI時代の採用基準策定コンサルティング」や「AIと人間の協働を促進する組織文化構築支援」などのサービス展開も可能でしょう。

韓国唯一のAIネイティブスタートアップ、EnhansがPalantirのスタートアップフェローシップに参加

2025年05月26日

Press release – Getnews – Enhans Joins Palantir
www.openpr.com

ニュース要約

韓国のスタートアップEnhansが、Palantir Technologies主催のスタートアップフェローシッププログラムに選出されました。世界中から選ばれた25社の中で、Enhansは韓国唯一の参加企業となります。同社は垂直型コマースAIエージェントを専門とし、Palantirのプラットフォームを活用した事業展開を目指しています。

新規事業への発展

このフェローシップ参加により、Enhansは世界的データ分析企業Palantirの技術基盤を活用し、AIエージェントによる垂直型コマース事業を加速させる可能性があります。Palantirのデータ統合・分析プラットフォームと、Enhansの専門的AIエージェント技術の組み合わせは、eコマース領域に革新をもたらす新たなビジネスモデルを創出するでしょう。日本企業にとっても、AIとデータ分析を組み合わせた専門特化型の商取引プラットフォーム開発という新規事業の方向性が示唆されています。

OpenAIによるジョニー・アイブのスタートアップ買収がアップルの優位性を脅かす可能性

2025年05月25日

https://www.benzinga.com/tech/25/05/45602719/openais-acquisition-of-jony-ives-startup-poses-threat-to-apples-dominance

ニュース要約

OpenAIがCEOサム・アルトマン主導のもと、元アップルデザイン責任者ジョニー・アイブのスタートアップ「io」を65億ドルで買収しました。アップルはAI分野での進展に苦戦し、幹部やエンジニアの流出に直面する一方、GoogleやMicrosoftは生成AIで進展を見せています。アイブはOpenAIのデザイン責任者として新たな役割を担うことになります。

新規事業への発展

この買収はAI業界の勢力図を大きく変える可能性があります。アップル製品の象徴的デザインを手がけたアイブの参画により、OpenAIはハードウェアとAIの融合という新たな事業領域に踏み出すことが予想されます。特にAIを搭載した革新的デバイスの開発が加速し、従来のスマートフォンやコンピュータの概念を超えた新しいユーザー体験を提供する製品が登場する可能性があります。日本企業にとっても、AIとハードウェア融合の新規事業開発において、この動向から学ぶべき点は多いでしょう。

元アップルエンジニアが2億ドル買収のXnor後に「ElastixAI」を立ち上げ、AI推論革新に1600万ドル調達

2025年05月24日

https://www.benzinga.com/news/25/05/45600990/ex-apple-engineers-behind-200m-xnor-deal-launch-elastixai-secure-16m-to-revolutionize-ai-inference-across-de

ニュース要約

シアトルを拠点とするElastixAIが設立数ヶ月で1600万ドルの資金調達に成功しました。同社はアップルによる2億ドル規模のXnor買収に関わったエンジニアたちによって創業され、AIデプロイメントにおける最もコストのかかる課題の一つである「推論」の問題解決に取り組んでいます。CEOのMohammad Rastegari氏はXnorの共同創業者兼CTOを務め、アップル買収後は4年間同社に在籍していました。

新規事業への発展

ElastixAIの新規事業は、AI推論処理の革新に焦点を当てています。AI推論とは学習済みモデルを使って実際の予測を行うプロセスで、現在のAI展開における大きなコスト要因となっています。同社はアップル、Waymo、Meta、AI2といった一流企業での経験を持つエリートエンジニアチームによって構成されており、エッジデバイスでのAI処理効率化技術の開発を進めています。この技術が実用化されれば、様々なデバイスでより高度なAI機能を低コストで実現できるようになり、IoTからモバイルまで幅広い分野での応用が期待されます。

Qualcommが2025年AI新興企業15社を選出:地域イノベーションを推進

2025年05月22日

Qualcomm Technologies, Inc. has unveiled the list of startups selected for its Q…
www.koreaittimes.com

ニュース要約

Qualcomm Technologies社は、2025年のQualcomm AIイノベータープログラム(QAIPI)に選出された新興企業リストを5月22日に発表しました。今年初めに開始されたQAIPI 2025は、韓国、日本を含むアジア太平洋地域全体のスタートアップや専門開発者を支援する地域イニシアチブです。このプログラムでは、AIイノベーションを推進する15社が選出され、地域の技術発展に貢献することが期待されています。

新規事業への発展

Qualcommの取り組みは、アジア太平洋地域におけるAI技術の発展と新規事業創出に大きな影響を与えるでしょう。選出された15社は、Qualcommの技術的支援や知見を活用し、各地域に適したAIソリューションの開発を加速させることができます。日本企業にとっては、グローバル企業との連携モデルとして参考になるとともに、自社のAI戦略を見直す契機となるでしょう。また、大手テック企業とスタートアップの協業は、新たなビジネスモデルや市場創出につながり、日本企業の新規事業開発においても重要な示唆を与えています。

Appleの高性能AI搭載スマートグラス、2026年発売へ

2025年05月22日

The company has also canceled plans to equip the Apple Watch with cameras.
www.macworld.com

ニュース要約

Appleが2026年後半に新たなウェアラブルデバイスとしてAI搭載スマートグラスを発売する計画です。このグラスはMetaのRay-Ban製品よりも「より高品質」で、電話、音楽再生、リアルタイム翻訳、ナビゲーションなどの機能を搭載。年内に大量のプロトタイプが完成予定ですが、拡張現実(AR)機能の実装はまだ数年先とされています。Apple Intelligence(AI)を活用した新たなウェアラブル市場への参入となります。

新規事業への発展

Appleのスマートグラス参入は、ウェアラブルAI市場における新たな競争を加速させるでしょう。Meta、Google、そして元Appleデザイン責任者のJony Iveが関わるOpenAIの新製品との競争が予想されます。企業にとっては、AIと実世界を融合させた新サービス開発の機会が広がります。例えば、小売業での商品認識・情報表示、観光地でのリアルタイムガイド、遠隔作業支援など、ハンズフリーでAIを活用できる新たなビジネスモデルの創出が期待できます。ただし、Appleの自社AI技術の発展が鍵となり、Siriの大幅な改良が先決とされています。